2|180828|広島

友人からの電話が鳴った。

 

悲しみやさみしさ、空虚感や不安など、誰かの空白を代わりに引き受けることは、ぼくにはできないのだ。残念さと安堵感とが交錯する。ぼくにはぼくのやるべきことがあり、彼には彼のやるべきことがある。

 

誰かの空白を自らに重ね、安請けするのにはもう懲りたし、結局のところ、それぞれで引き受けていかなければならないのだ。過信にもとづく安易な共感と越境が生み出したご縁によって、たくさん傷ついてきたし、きっとそれ以上に傷つけてきた。

 

苦境の淵に沈み、光が見えなかったとき、ぼくのことを信じ、気にかけ続けてくれた彼を思った。ぼくは今の自分がやるべきことがはっきりしたところだ。だから今、彼のもとに飛び込んで行くわけにはいかない。

 

しかし、彼の力になりたいと思う。自らの責任から意識をそらさずに、成果に向けて全うしながらも、彼のためにできることはないのだろうか。アホでやさしくて男前の友人のことが気になって仕方がない。