58|181023|札幌

 夢を見た気がする。知り合いの編集者。どうやって手に入れたのか、ぼくの原稿を読んでくれたようだ。ぼくは彼にダメ出しをされると思ってビビっている。ダメだと呆れられれば、ぼくはショックで立っていることすらできないかもしれない。しかし意外なことに彼はぼくの方向性を悪くないと思ってくれたようであった。ぼくは心底ホッとし、エネルギーが湧きあがってくることを感じている。そうか、このまま書き進めていけばいいのか。

 

 仮に11章ずつ書き進められたとしても、あと1ヶ月はかかる計算である。手書きの原稿をmacに移し換えながら整えていくつもりだが、あらゆることが初めてで、何にどれくらい手間と時間がかかるのか想像もつかない。初稿について遅くともいついつまでに終わらせておきたいという目安はもっているが、果たしてどうなるだろうか。

 

 今日は予定通りに終わらず、夕方過ぎまでホテルにこもっていた。夕食はホテル近くのジンギスカンを狙っていたのだが、なんと定休日。小雨のなかススキノまで歩き、気になっていたお店で味噌ラーメンを注文する。カウンター9席だけの狭いお店。驚くほど美味しい。少し固めのライスともマッチしている。満席のカウンターに座っている他のお客をそれとなく見やったが、ぼく以外の誰もライスを頼んでいないようである。北海道ではラーメンとライスを一緒に食べる生活文化がないのだろうか? 汗をだらだら流しながら、スープを底まで全部飲みほした。これで1,000円は安い。また来るだろう。

 

 ホテルに戻り、机に座る。目の前にある鏡がなんとなく気になり、よくよく見ると白髪が生えていた。ぼくは白髪が似合う男になれるのだろうか。何の手入れもしない割に、柄にもなくそんなことを考えた。